シャーロキアンの冒険

元出版社の販売営業マンの備忘録です。

現代社会の過剰ストレスによるノルアドレナリ不足と、うつ病患者増加の関係

ノルアドレナリンというのは脳内で分泌される神経伝達物質で、交感神経を刺激して集中力と精神を高め、対ストレスや身の危険に真っ先に反応する役割を持っている無くてはならない存在です。

 

toyokeizai.netこの記事の中に出てくる、厚生労働省が発表したデータでは、2011年頃からうつ病の患者が増加しています。また、インターネットの普及と比例していると記事で指摘しています。2011年頃なので、2年後あたりにADSL通信が開始された頃です。

極度の緊張状態は誰にでもあり得ることですが、その時、活躍するのが対ストレス物質であるノルアドレナリンです。

ただ、このアドレナリンは無限に分泌されるわけではなく、緊張状態が続くことでノルアドレナリンが不足状態になります。そうなるとストレスに対するバリアが薄れ、ストレスに過敏に反応してしまい、精神的にまいってしまう状態になるというわけです。

welq.jp
この記事を書いた、がん看護専門看護師の方の話によると、

  • ストレスに弱くなる
  • 痛みやストレスに過剰に反応してしまう
  • 生きる意欲ややる気が低下する
  • 記憶や学習する意欲が低下する
  • 無気力、無関心になる
  • うつ状態になる

 

うつ病自体はいくつかの要因で起きる病気といわれていますが、これらのからだの状態はまさしく、うつ病の症状です。うつ病まで行かずとも抑うつ状態ともいえます。

 

インターネットの普及が、うつ病患者を増加させる一因であることは、初めの記事のとおりと考えてよいかと思うのですが、現代社会はストレス社会といえるほど、昔に比べて人にかかるストレスが増えていることは否定できないでしょう。長時間勤務などという言葉は昔に比べ、格段に増えています。

 

失われた20年といわれる経済の低迷によるストレス増加と、パソコンそしてスマートフォンの使用による脳への刺激が、人間の能力の限界を超えたと考えてもおかしくないとかと思います。

ただ、ノルアドレナリンが増えすぎても攻撃的になったり、イライラしたりすると先の看護師の方が指摘しています。バランスを保つようにすべきとのことです。噴火口の上を綱渡りしているくらい危険な状況が、今の社会で生きている人間の身の上かもしれません。

日本の戦国時代や明治に入ってからの戦争において、極度の緊張状態を経験しているはずですが、うつ病の症状が医学的に解明されていなかっただけかもしれず、昔からあった病気なのかどうかは判断できないところです。

 

しかし、今日、ここまで医学が進歩しているわけなので、回避行動が取れないはずはないと思えます。仕事でストレスが溜まるということがギリギリの限界であるなら、少なくとも家にいる間は、パソコンやスマートフォンは出来る限り使わないこと。寝床に入ってまでスマートフォンでインターネットをする行為は、身を亡ぼすと考えておくべきかと思います。

人の能力の限界線は目に見えませんし、誰も危険を警告してくれません。己の身は己で守る以外、方法はなし。

以上、今回の備忘録でした。